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『学校では教えてくれない!』シリーズ第2弾 〜台湾有事って何??〜前編

『学校では教えてくれない!』シリーズ第2弾 〜台湾有事って何??〜前編

皆さんこんにちは!

先日、嘉手納基地の中にあるシーフードレストランに行ってきました。
このレストランは塾長のお気に入りで、
少し遠いですがちょくちょく通っています。
オススメは、
シーフードパスタ(リングイネ)とシーフードビスクスープです。

突然ですが、沖縄には嘉手納以外にもたくさんの米軍基地がありますよね。
日本全国の米軍基地のうち約70%が沖縄県にあり、
県の面積の15%の面積を占めていることをご存じでしょうか。


『学校では教えてくれない』シリーズ第2弾は、
沖縄県に住んでいる皆さんには特に関係する可能性の高い、
「台湾有事」についてお話ししたいと思います。

前編では、
・台湾有事とは
・中国(中華人民共和国) VS 台湾(中華民国) の訳
・なぜ中国(中華人民共和国)は台湾(中華民国)が欲しいのか
についてお話しします。

台湾有事とは

台湾有事(たいわんゆうじ)と調べると、
「中華民国(台湾)への軍事侵攻や台湾における大規模自然災害の発生など緊急事態のこと」
と出てきます。

みなさんがニュースなどでよく聞く内容では、
台湾有事=中国が台湾を攻める
のイメージが強いのではないでしょうか。

そして、中国が台湾を攻めたらアメリカが台湾に味方し参戦し、
日本はそのアメリカに協力し参戦する、
そうなると日本も戦争に巻き込まれ私たちも危険に晒されるかもしれない。
そんな印象が強いかと思います。

中国(中華人民共和国) VS 台湾(中華民国) の訳

中国の希望は、台湾を統一(支配下に置く)することです。
そして台湾の希望は、独立した1つの国家として認めてもらうことです。

ではなぜそのような立場の違いが生まれたのでしょうか。
理由を説明するには、日中戦争の頃(1930年台)に遡ってお話ししないといけません。

元々中国は、
今の”中華人民共和国”になる前の”中華民国”の時代、
国内で「共産党」と「国民党」に分かれて、
どちらが政治の主導権を握るかを争っていました。

「共産党」のリーダーは毛沢東、
「国民党」のリーダーは蒋介石です。

しかし、1937年に日中戦争が始まり、
日本と戦うためには内輪揉め知ている場合ではないよねということで、
「抗日民族統一戦線」を作り、協力して日本と戦っていました。

ということは、、、
第二次世界大戦に日本が負け終戦を迎えると、
再び、「共産党」と「国民党」の争いが始まってしまうのは目に見えていますよね。

お互いに軍を率いて戦った結果、
【勝ち】「共産党(毛沢東)」→ ”中華人民共和国”を樹立。
【負け】「国民党(蒋介石)」→台湾に逃げ、そこで新たに”中華民国”を成立。総統(一番偉い人)になる。

という結果に終わりました。
そしてお互いに「自分たちが正式な中国の代表者だ」と主張しました。

国連は、中国(中華人民共和国)ができる前から、台湾(中華民国)を中国の代表とみなしていました。
しかし、1971年、国連は中国(中華人民共和国)を中国の代表と認めました。
(これにはアメリカの介入が影響しています)

その後、

中国(中華人民共和国)の主張
「我々は中華民国を引き継いだ唯一の中国の政府だ。
中華民国の領土はすべて我々のものだ。
つまり台湾は中国(中華人民共和国)の一部である。」

台湾(中華民国)の主張
「中華民国が正式な中国の代表だ。中国大陸はいつか必ず取り戻す。」
↓↓↓
「中国とは別の国として“独立”すべきだ。」

と、台湾の主張がシフトチェンジします。

これによって、
今ニュースでよく聞く、
”独立を目指す台湾” VS “独立をさせたくない中国”
という図が出来上がったのです。

なぜ中国(中華人民共和国)は台湾(中華民国)が欲しいのか

自由に太平洋に出られる拠点になるから

世界地図を見ればわかるように、
中国と太平洋の間には、
日本・台湾・フィリピンなどが中国を覆うように位置しています。
これによって、自由に太平洋に出ることは難しいです。

そのうちの台湾をゲットすることで、
自由に太平洋に出て好き勝手がしやすくなるので、
台湾が欲しいという説です。

物流の重要ポイントだから

台湾は世界の物流のとても重要なポイント・通り道なんだそうです。
それゆえに、台湾をゲットすると、
世界の国々に対して自国の主張をする際に、
「海を通行止めにするぞ!」と脅せば強い外交カードになります。
これも理由の一つにあるそうです。

戦争になった時に軍事基地の重要な拠点になるから

もしも中国がアメリカ(with日本)などと戦争になった際、
中国は台湾を地理的に重要な軍事拠点にしたいとも考えているようです。

半導体産業が進んでいて、経済的においしいから

台湾は半導体産業が非常に盛んです。めちゃくちゃ強いです。
昨今では、半導体は「21世紀の石油」と呼ばれているくらい、
半導体産業はとても重要な産業です。
特に高度な機械に必要な”先端半導体”の生産は、
台湾が世界シェアの9割を占めているそうです。

アメリカは今、中国に対する経済制裁として、
台湾から中国への半導体の輸出に規制をかけています。
つまり中国は、大切な半導体があまり入ってこないことで、
さまざまな製品を昔のようにどんどん生産することができなくなっており、
経済も停滞し困っています。

そこで台湾を自分たちのものにできると、
アメリカの規制を突破することができるので、
ますます台湾が欲しいと考えているようです。

前編まとめ

・中国(中華人民共和国)と台湾(中華民国)は、歴史的な背景から対立している。
・台湾(中華民国)は、中国(当時の中華民国)で共産党との戦いに敗れた国民党の蒋介石が逃げ込み、作った国家である。
・今の中国(中華人民共和国)は、勝った共産党の毛沢東がその後に樹立した国家である。

・台湾(中華民国)は独立したい。
・中国(中華人民共和国)は台湾(中華民国)を統合したい。独立なんてさせたくない。
・中国(中華人民共和国)は地理・物流・軍事・経済、さまざまな理由から、台湾を統合したい。

いかがでしたか。
「台湾有事」について少し理解が深まったでしょうか。

後編では、
・台湾有事のシナリオ(予測)
・ニュースに耳を立てて置き、避難などに備えよう。
・台湾有事の危機が去ったという考えが広まっている昨今

についてお話しする予定です。
お楽しみに!



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