不定詞に対して苦手意識がある生徒が多い理由
英語が苦手・嫌いと答える生徒に特に何の単元が苦手かと聞くと、
返ってくる答えで多いものの一つに”不定詞”があります。
なぜ苦手だと感じるのかというと、
用語が小難しく聞き馴染みのないため、
なんとなーく授業を聞いただけでは頭に入ってこないからです。
でも大丈夫!!
このコラムを読んでくださった皆さんは数分後には不定詞マスターになれます!!
まずは用語の意味を理解することで頭に入りやすく覚えやすくしていきます。
そしていろんな文章で演習してアウトプットしていきましょう。
実際、問題などに使われている文章は似たり寄ったりで限られています。
なので、慣れてよくある文章の型に当てはめていけば楽勝です!!
アウトプットの時間をしっかりと確保し、
どんな応用問題にでも対処できる授業を受けたい方は、
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不定詞とは
主役となる最低限の情報に、足りない情報をつけ足すための方法です。
あくまでも主役となる主語・動詞の邪魔をせず、情報を付け加える(修飾)していきます。
例えば、
私は好きです。→何が好きなのか?→私はテレビを見ることが好きです。
私は公園に行きました。→何のために?→私はサッカーをするために公園に行きました。
私は嬉しいです。→何で嬉しいの?→私はあなたに会えて嬉しいです。
私はたくさんあります。→何があるの?→私はすべきことがたくさんあります。
不定詞の絶対的なルールは「to+動詞の原形」の形を崩さないことです。
toとセットで、絶対に、必ず動詞の原形を使うことを頭に叩き込んでおきましょう。
以下に不定詞の3つの用法について説明していきます。
それぞれの用法を細かく分ける分類方法は、参考書や講師によって様々です。
ここでは、ちから鼓舞の塾長が、最も分かりやすいと考える分類方法で説明します。
不定詞の名詞的用法
「〜こと」と訳せるもの=名詞的用法確定です。
ただそれだけです。とっても簡単ですね。
もう少し細かくいうと、以下の3種類があります。
(1)主語になるもの
(2)be動詞の後にくるもの
(3)一般動詞の後にくるもの
(4)itの内容を表しているもの
下記でそれぞれについて詳しく説明していきます。
が!!
用法の名前を日本語でただ暗記しても意味がありません。
実際の例文を読みながら意味を理解していきましょう。
(1)主語になるもの
ex) To watch TV is fun.(テレビを見ることは楽しい。)
watchは通常動詞として使われますが、
この場合は動詞ではありません!
【to watch (=to 動詞の原形) TV】でひとかたまりの主語です。
動詞は is です。
英文法において主語になれるのも動詞になれるのも1つだけです。
ですので不定詞などを使って情報を補足していくんですね。
(2)be動詞の後にくるもの【補語になるもの】
ex) My dream is to travel around the world.(私の夢は世界中を旅することです。)
My dream と to travel around the world が 「=」(イコール)の関係になっています。
つまり、is が = の役割を果たし、
My dream が主語、
is が動詞、
to travel around the world が補語です。
この文章の形も大変よく出てきます。
「〜することは・・・だ。」の形でしっかり覚えてきましょう。
(3)一般動詞の後にくるもの【目的語になるもの】
ex) I like to watch TV.(私はテレビを見ることが好きです。)
この
I が主語、
like が動詞、
to watch TV のかたまりが目的語になります。
この用法にはいくつか仲間がいます。
何でもかんでも to をつけられるのではなく、決まった動詞にしか to をつけられません。
ですので、to を使う動詞は覚えておきましょう。
・like to 〜 「〜することが好き」→「〜が好き」
・want to 〜「〜することをしたい」→「〜をしたい」
・hope to 〜「〜することを望む」→「〜を望む」
・need to 〜「〜することが必要」→「〜が必要」
・begin(/start) to 〜「〜することを始める」→「〜を始める」
これらがよく使われる単語です。
暗記ゲーなので、何度も声に出して音読し、覚えましょう。
(4)itの内容を表しているもの
ex) It is difficult to answer the question.(その問題を解くことは難しい。)
この文章は、
It is difficult で「それは難しい。」→何が難しいの?→to answer the question「その問題を解くこと」というふうに、
不定詞を使って情報を補足しています。
内容的には、It = to answer the questionとなります。
ex) I found it difficult to answer the question.(私はその問題を解くことは難しいと分かりました。)
この文章は、
【found A B (AがBということが分かる)】を使った文章です。
I found it difficult で「私はそれが難しいと分かった。」→何が難しいの?→to answer the question「その問題を解くこと」というふうに、
不定詞を使って情報を補足しています。
内容的には、It = to answer the questionとなります。
上記2つの文章は形が分かりやすいので、この形で覚えておきましょう。
同じ形を見かけたら、すぐに「名詞的用法!」と思い出せるようにしておきましょう。
不定詞の形容詞的用法
「〜すべき、〜するための」と訳せるもの=形容詞的用法です。
国語の授業などで聞いたことがあるかと思いますが、
形容詞とは、「名詞の形や性質、状態などを表す語」です。
つまり、英語においては、
名詞を後ろから修飾しているものが形容詞的用法となります。
・「〜すべき、〜ための」
ex) I have a lot of things to do.(私はすべきことがたくさんあります。)
「私はたくさんのことがある」→どんなたくさんのこと?→「すべきたくさんのこと」
”a lot of things(たくさんのこと)”という名詞を
”to do(すべき)”という不定詞で修飾しているため、
形容詞的用法です。
ex) I have no time to see you today.(私はあなたに会うための時間がありません。)
”time(時間)”という名詞を
”to see you(あなたと会うための)”という不定詞で修飾しているため、
形容詞的用法です。
※この文章は並び替えなどでnoの位置を困惑する生徒が見受けられますが、
よくある構文なので慣れれば簡単です。
否定文は名詞の前にnoをつけることによって、notを使わず言い換えることができます。
つまり、 I don’t(=do not) have time to see you. = I have no time to see you. となります。
noの位置はtimeの直前。この語順のまま覚えてください。
ex) She was the first woman to become president.(彼女は大統領になった最初の女性です。)
この文章は、「〜すべき、〜するための」という訳にはなりませんが、
「彼女は最初の女性です。」→何においての最初の女性?→「大統領になった最初の女性です。」
というように、
”the first woman(最初の女性)”という名詞を
”to become president(大統領になった)”という不定詞で修飾しているため、
形容詞的用法となります。
・somethingを使った頻出構文
そして最後に、
絶対に、この形を見たらすぐに形容詞的用法だと反応してほしい、
somethingを使った試験頻出構文があります!!
ex) I want something to eat. (私は食べるための何かが欲しいです。→私は何か食べ物が欲しいです。)
ex)I want something hot/cold to drink. (私は飲むための何かあったかい/冷たいものが欲しいです。→私は何かあったかい/冷たい飲み物が欲しいです。)
※hot/cold の位置を間違えないように、「something hot/cold」とセットで唱えて覚えましょう。
ex)I have something to tell you.(私はあなたに伝えるべき何かを持っています。→私はあなたに伝えるべきことがあります。)
この3つの文章は何度も音読して語順をそのまま暗記してください。
本当に試験によく出ます。
不定詞の副詞的用法
「〜するために、結果〜、〜して、〜するとは」と訳せるもの=副詞的用法です。
ここでは理解のために細かく4つに分類して説明しますが、
もしも本当に困った時には、名詞的用法でも形容詞的用法でもないもの→副詞的用法でもかまいません。
ただし、細かな分類まで覚えていた方が、
「同じ働きをしている不定詞を選びなさい」などの応用問題をスムーズに解くことができます。
(1)〜するために<目的>
ex) Mr. Gushiken goes to the park to play tennis.(具志堅さんはテニスをするために公園に行きます。)
「具志堅さんは公園に行く。なぜかというと、テニスをするためです。」という日本語に置き換えられるように、
「テニスをする」は「具志堅さんが公園に行く」ことの補足になります。
ちなみに、to + 動詞の原形を文頭に持ってくることもできます。
上記の例文を書き換えると、
To play tennis , Mr. Gushiken goes to the park.
となります。
どちらの場合も日本語訳は同じで副詞的用法になりますが、
To + 動詞の原形 , の , (カンマ)を忘れないように気をつけましょう。
(2)・・・した結果〜<結果>
ex) Mary grew up to be a famous actress.(メアリーは成長して有名な女優になりました。)
「成長して(その結果)どうなったかというと、有名な女優になった」というように、
「成長した」ことに対して、
「有名な女優になった」という補足をしています。
この使い方は忘れがちですが、たまに出てくるので覚えておきましょう。
(3)〜して<感情の原因>
ex) I’m happy to hear the news. (私はその知らせを聞いて幸せです。)
「私は幸せです。なぜかというと、その知らせを聞いたからです。」というように、
「幸せ(感情)」の原因・理由を、
「その知らせを聞いたから」と説明し補足しています。
ちなみに、同じ用法でよく出てくる単語を以下に記しておくので、
合わせて覚えておいてください。
・be glad[=happy] to do <〜して嬉しい>
・be sorry to do <〜して残念だ>
・be sad to do <〜して悲しい>
・be surprised to do. <〜して驚く>
この用法は頻出なので、この形を見たら<感情の原因>の副詞的用法だと、
すぐに思いつくようにしておきましょう。
(4)〜するとは/〜なんて<判断の根拠>
ex) Ms. Higa is kind to to help us.(私たちを助けてくれるとは/なんて、比嘉さんは親切です。)
「比嘉さんは親切です。なぜそう判断したかというと、私たちを助けてくれたからです。」というように、
「親切」だと判断した理由を、
「私たちを助けてくれたから」だと説明し補足しています。
この用法も頻出なので、この形を見たら<判断の根拠>の副詞的用法だと、
すぐに思いつくようにしておきましょう。
不定詞 まとめ
「〜こと」=名詞的用法
「〜すべき、〜するための」=形容詞的用法
「〜するために<目的>、結果〜<結果>、〜して<感情の原因>、〜するとは<判断の根拠>」=副詞的用法です。
最後に
ここまでで細かく噛み砕いて解説をしてきましたが、
大切なのは「〇〇用法は××な時と△△な時に使われる」などという日本語の説明だけを覚えることではありません。
用法の意味を理解した後は、
ただひたすら演習を繰り返し、実際に様々な例文に触れるうちに、
瞬時に何用法か頭に浮かぶようになり、
迷った時にも知っている文章から応用することができるようになります。
いかがでしょうか。
不定詞に対する苦手意識は薄くなったでしょうか。
・「苦手意識がなくなった!」方
→用法の意味は理解できたかと思います。
しかし、理解できても実際の問題で分からなくなることが多々あります。
それは、演習量が足りていないからです。
しっかりを演習を積み重ねて、本番に備えましょう。
・「まだ苦手、、、」な方
→きっと、実際の使い方などが分からないのでイメージが湧かず、不安に感じている可能性が高いです。
分からなくなったら用法の説明を見返しながらでも大丈夫なので、
しっかりと演習を繰り返していきましょう。
色んな文章と触れていくうちに、必ず苦手意識はなくなります。
演習の時間をしっかりと確保し、
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一緒に不定詞マスターになりましょう!!